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AKIHIRO
ふらっと立ち寄り、おしゃべりする場を
味噌づくりをする工房の隣に昔からあった駄菓子屋が無くなってしまったことが、ひとつのきっかけでした。そこは、村の人が生活必需品を買いに来たり、子供たちがおやつを買いに来たり、便利な場所だったんです。
一方で、売り買いするだけではなく、ふらっと立ち寄ると誰かに会ってお茶を飲みながらおしゃべりしたり、交流の場としても機能していたんです。そういう場所が、ポツリポツリと失われていくことは、とても寂しいことで・・・だからまた、ふらっと立ち寄って交流できる場所をつくりたい、と思いました。この地域の人たちが “ハッピー” になれる場所を。
さらに以前は、仕込む場所と販売する場所が一緒になっていて、仕込み作業の大事な瞬間にお客様が来られることもあったりしたので、より仕込み作業に集中できる環境が整えられるかな、という期待もありました。もっと良い糀を仕込んで、より美味しい味噌をつくろうと思います。
甘酒を使ったジェラート、BOBO Gelato.
もうひとつ、甘酒を使ったジェラートの製造販売もスタートしました。はじめて甘酒をつくったのが 11年前で、その当時からよく「これで、ジェラートつくったらいいのになぁ〜」という声をいただいていました。商品化したい想いは、ずっとあったけれどやはり中々難しくて・・・この機会をチャンスに捉えて BOBO Gelato としてスタートさせました。
以前に西海岸・ポートランドの Salt & Straw というアイスクリーム屋さんに行ったことがあるんです。地元の食材を使いながら、一つずつ丁寧にアイスクリームをつくって、それをたくさんの人に届けて、喜んでもらっている。それを直接目の当たりにしてしまったら・・・さらに想いが強くなって。失敗してもいいからやろう!やらずに時間が過ぎていくのは嫌だ!と、走り出しました。
ここ最近、味噌汁を飲まなくなってきているのか、糀の消費量も年々減ってきているので、若い人たちも含めてもっと沢山の人たちに、この BOBO Gelato を通じて糀や甘酒の “美味しさや楽しさ” を伝えられたら、とも思いますね。このジェラートをきっかけに、発酵食品を少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。
地域の“困った”に挑戦、力を合わせて
糀・甘酒・味噌。そんな ”発酵” にまつわる ”モノやコト” を残していきたいのは大前提ですが、それらをつくるために必要になる ”お米” を育てる人がだんだんと減ってきている。高齢化もあってお米づくりを諦め、手放される田畑が増えてきて。そういった田畑は宅地転用され住居が建って・・・僕が昔から見ていた景色が変わっていくことが何よりも寂しくて。
この地域に ”当たり前にあったモノやコトを途絶えること無く、当たり前に残していきたい” と思っています。 そのために必要なことを、この BOBO. からアクションしていけたら、いいですね。
正直言って、ここをスタートすることには反対の声も多かった。お金も人手も必要になるし。でも一方で、期待して応援してくれる声も多かったですし、何より僕自身が ”やってみたい、チャレンジしてみたい” と強く思いました。あとは・・・この地域に昔から住むおばあちゃんたちが「いろんな人が集まってくるのはすごく楽しみだ」と歓迎してくれたのは大きかったですね。なみこおばあちゃん も、まさにその一人でしたよ、嬉しかったです。
味噌づくり、ベビーマッサージ、お料理教室、干し柿をつくったり、梅干しをつくったり・・・少しずつですが早速、この場所をいろいろな人が使い始めているので今後も、気軽に自由に使ってもらいたいと思います。ここに来たら、季節の手仕事や畑仕事なんかも体験してもらい “BOBO. って、なんか面白いじゃん!” と思ってもらいたい。
BOBO Gelato もこの先、もっとたくさんの人に知ってもらい食べてもらいたいですし、いまは 2種類(甘酒と豆乳のミルクジェラート / ブルーベリーと甘酒のソルベ)だけですけど、フレーバーももっと増やしていきたい。
いろいろな人が集まって、それぞれの方が持っているものが刺激し合って、何か新しい物事が ”ぷくぷく” と生まれていくといいな〜と期待しています。一歩踏み出すきっかけの場。変化を生み出す場。小さなものが集まった時に生まれる可能性を信じたいですね。
MIYAMOTO
宮本 晃裕 宮本みそ店
BOBO PEOPLE
小さな変化を集めて、大きな可能性へ
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